銀賞 富樫縫製(二本松) 負担軽減スーツに活路

2019/03/14 16:44

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富樫社長(右前)と「S字の力」開発チームのスタッフ
富樫社長(右前)と「S字の力」開発チームのスタッフ

「鉄以外なんでも縫えます」がキャッチコピー。縫製をはじめ革製品、工業用各種素材の企画から生産までを手掛ける。二〇一八(平成三十)年、自社製品として介護や農作業で体に掛かる負担を軽減するワークサポートスーツ「S字の力」を開発した。強度と反発力に優れている炭素繊維(カーボン)が腰から背中を覆うように配置され、前かがみの姿勢になった際、背骨や腰を支える。


 他社から発注された衣料品を縫う下請け業務が主だった。富樫三由社長(70)は「独自性のある自社製品を作らないと会社の未来はない」と一念発起した。作業時の体の負担を軽くする従来製の多くは、十分に効果を発揮しないと考えていた。テレビで見たパラリンピックがヒントになり、義足に使われているカーボンを素材にしようと思いつく。強くてはね返す力があり、軽いため最適だと考えた。「S字カーブ」の形状に加工し、特許を取得した。


 水着やサポーター、ダンスウエアなどのさまざまな製品を手掛けてきた技術力が生きた。複雑な工程でも、自社工場のみで完結できたという。今後も多様な商品を考案する。


 「S字の力」は売り上げを伸している。富樫社長は「S字の力は下請け脱却への第一歩。人生のサポーターとなるように今後も改良を進め、挑戦を続けてく」と表情を引き締めた。


■メモ

▽設  立=1969(昭和44)年12月

▽社  長=富樫三由

▽従業員数=60人

▽住  所=二本松市油井字谷地20の1

▽電話番号=0243(23)5440