川俣の前田遺跡から出土 木胎漆器に模様見つかる

2020/01/18 09:58

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公開された中央に釣り針のような形の模様が描かれている木胎漆器
公開された中央に釣り針のような形の模様が描かれている木胎漆器
前田遺跡から出土した石斧の柄
前田遺跡から出土した石斧の柄

 川俣町の前田遺跡から数多く出土している「木胎(もくたい)漆器」に、漆で模様が描かれているものがあることが分かった。漆器の外側に線や釣り針のような形などが描かれている。県教委が十七日、遺物の一部を報道機関に公開した。


■珍しい形の石斧の柄も

 木胎漆器は、木をくりぬいて漆を塗布した器。県教委によると、保存状態が良く、模様がついた漆器が見つかるのは全国でも珍しいという。

 同遺跡からは全国的に珍しい形をした石斧(せきふ)の木製の柄も見つかっている。今まで各地で見つかっている縄文時代の石斧と異なり、石の刃の部分を両側から木で挟んで使っていたと考えられるという。今後、形の変遷や使用法などを分析する。

 遺跡は縄文時代中期後葉(約四千三百年前)のもので、川沿いにあり、土中の水分が豊富なため保存状態が良好な遺物が見つかっている。


■25日に公開 県文化センター

 県教委は二十五日午前十時から福島市のとうほう・みんなの文化センター(県文化センター)で二〇一九年度遺跡発掘調査の出土品公開を行う。前田遺跡のほか、三島町の小和瀬遺跡、浪江町の鹿屋敷遺跡、双葉町の銅谷迫遺跡・後迫B遺跡の出土品を展示する。前田遺跡の遺物は保存処理されるため、出土時の状態で一般に公開される最後の機会となる。

 午後一時からは前田遺跡の発掘成果報告会を開く。県文化振興財団の中野幸大さん、明治大の宮腰哲雄名誉教授、同大黒耀石研究センターの能城修一客員教授が現時点での調査結果を報告する。

 入場無料。