【検証・県当初予算】(5・完)「しごとづくり 魅力発信・交流促進」 支援強化で経済再生

2021/02/08 11:40

  • Facebookで共有
  • Twitterで共有

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける中小企業や小売店への支援を強化し、経済再生につなげる。情報通信技術(ICT)を活用したテレワークを推進し、関係人口創出や移住定住を促進する。

 資金繰りに苦しむ中小企業向けの新型コロナウイルス対策特別資金(実質無利子型)の受け付けは三月末で終了となる。感染拡大の収束が見通せない中、県内経済を支える中小企業へ継続した資金繰り支援が必要と判断した。

 自然災害などで売り上げが減少する中小企業を支援する「外的変化対応資金」の融資枠を十億円から十倍の百億円に引き上げる。経営基盤を強化させるため中小企業制度資金貸付金として七百三億八千八百万円を計上した。

 インターネット通販の需要の高まりを好機として販路拡大などを後押しする事業に二億四百六十四万円を付けた。事業者のウェブサイトの立ち上げや既存サイトの見直しなどに、専門家を派遣する。対象は六十社を見込む。約百社を対象にインターネット通販で生じる送料を補助する。

 飲食店の営業時間短縮などの影響で酒類を販売する小売店の売り上げが大幅に落ち込んでいる。店舗を支援し、県産酒の消費拡大につなげるため県産酒応援店の登録制度を設ける。登録した店舗はプレミアム付き商品券を発券して県民に販売できる。県民の消費喚起を促す仕組みだ。事業費として一億五千六十七万円を計上した。

 テレワークの受け入れ環境を充実させる。昨年九月に県外在住者を対象に補助する「テレワーク体験支援補助金」を創設した。県外企業が県内でサテライトオフィスを開く際の支援制度も設けたところ、首都圏から問い合わせが相次いだ。今後も需要増が見込まれるため取り組みを続ける。事業費六千六百八万円を充てる。

   ◇  ◇

 新型コロナ対策に加え、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興の加速化、地方創生、防災力強化を柱に掲げた県の二〇二一(令和三)年度当初予算案。内堀雅雄知事は「新しいふくしま創生予算」と名付けた。実効性ある施策展開につながるか注目される。=おわり=