5400年前の巨木出土 福島県三島のIORI倶楽部会員 大谷川で発見

2021/06/05 09:33

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掘り出された巨木の一部=2021年2月(IORI倶楽部提供)
掘り出された巨木の一部=2021年2月(IORI倶楽部提供)

 福島県三島町大谷の大谷川から、約五千四百年前の縄文時代に倒れたとみられる巨木が発見された。見つけたのは同町のIORI倶楽部の会員で、長さ約一四・五メートル、直径は最大約一・五メートルに及ぶ。倶楽部は町と連携して保存・展示し、古代のロマンに触れる機会をつくっていく計画だ。


 倶楽部は森を通した地域づくりに取り組んでいる。巨木が見つかったのは二〇二〇(令和二)年四月。大谷川の河川内に一部が露出していたが、大半が川岸に埋まった状態だった。二〇二一年二月、重機を使って掘り出した。樹種はケヤキとみられ、土の中にあったためか保存状態が良く、化石化していなかった。加速器分析研究所白河分析センターで放射性炭素年代測定を行ったところ、約五千四百年前に倒れた木であることが判明したという。

 発見場所の近くで約五千四百年前に起きた沼沢火山の噴火に関する調査を行った研究者によると、噴火の爆風でなぎ倒された樹木である可能性が極めて高いという。樹木の表面には焼け焦げたような跡も確認されている。

 同倶楽部理事長の佐久間源一郎さん(71)は「縄文時代に奥会津に広がっていた豊かで広大な森、その巨木がなぎ倒されるほどの噴火のすさまじさを想起させてくれる発見」と語った。

 県文化財保護審議会委員で樹木医の鈴木俊行さん(66)は「当時の地域の自然の状況などが分かる貴重な資料になるのではないか」としている。

 樹木は分割して保管しており、一部を町内の「森のしごと舎」で見ることができる(土日祝日除く)。問い合わせは佐久間建設工業森林事業部へ。